業務外だけど4日目【打倒クソゲー編】

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目次

〜㈱D02I本社〜

日曜日、ジェイスは社長に直談判するため、会社を訪れる。偶然にも入口にはドジっ子ちゃんがいた。

ドジっ子ちゃん

遅刻遅刻〜っ!! あれー?扉が開いてない……。
あっ、ドジェイスさんだ! おはよー! てへっ☆

プライベートのような振る舞いをしているが、ドジっ子ちゃんはスーツ姿で相変わらずの態度なだけで、日にちを間違えて休日出社してしまったようだ。

ジェイス

……おい、ドジっ子。何を血迷って休日にスーツで駆け込んでいる?
まさか『会社ラブ☆』とかいう救いようのない理由じゃないだろうな。

ジェイス

(腕を組み、呆れ顔でじろりと睨む)
しかも扉が開かないのは当然だ。今日は日曜、休日出社は禁止だと言われなければ理解できんか?
……いや、君の場合、言われても転ぶまで気付かんか。

ジェイス

(ふっとため息を吐き、頭痛を抑えるようにこめかみを押さえる)
私は社長に直談判があって来ただけだ。君みたいな自爆出社に巻き込まれるつもりはないぞ。

ドジっ子ちゃん

なんと……! シャッチョサンに直談判!?
ドジェイスさん、本気? それなら覚悟を見せてね……。

ドジっ子ちゃんはジェイスを会社の裏に連れて行く。そこにはなぜか……険しい山と、山頂まで続く階段があった。

ドジっ子ちゃん

シャッチョサンはこの上にいるわ……ドジェイスさん、戦う覚悟はある???

ジェイス

……会社の裏がどうしてヒマラヤ登山口になっているのか、理路整然と説明してみろ。ビルの裏手は駐車場のはずだろうが。

ジェイス

(険しい石段を見上げ、眉間に皺を寄せる)
覚悟も何も、私は社長に服装規定撤廃を直訴しに来ただけだ。だが……。

ジェイス

(一歩、足を階段に掛けて低く笑う)
社長がこんな茶番を仕掛けるなら、受けて立つしかあるまいな。——見せてやろう、私の“労働者魂”を。

ジェイスとドジっ子ちゃんは険しい山へと足を踏み入れる。だが……。

警備員

おーい、そこの人たち、何をしているの?
え? D02Iの社員さんたちで、社長に用があるって?
社長ならここだよ。

警備員はボロい小屋を指さした。まるで家畜を買うような小屋だが……D02I社なので妙に納得いく。

ドジっ子ちゃん

きゃーっ! 間違えちゃった! てへっ☆

ジェイス

(額に青筋を浮かべながら小屋を睨む)
…………。

ジェイス

つまり、さっきの登山口はただの背景美術だったというわけか。——ドジっ子、君はわざと私を山道に放り込もうとしたのか?

ジェイス

(深く溜息をつき、小屋に向き直る)
……まあいい。こんな掘っ立て小屋に社長が棲んでいるあたり、いかにもD02I社らしい。
入るぞ。くだらん山登りをするよりはマシだ。

ジェイスは扉に手を掛け、ギィと音を立てて押し開ける。小屋には地下に続く階段があった。

ドジっ子ちゃん

ごめんねドジェイスさん〜! 階段は階段でも、下への階段だったの〜!
ダンジョンらしいから、ちゃんと装備を持ってね! それじゃ、まずは私の装備を紹介するよ!

ドジっ子ちゃんの装備

スクロールできます
装備品
武器愛嬌
主任のドジェイスさん
服・鎧真面目なスーツ姿だけど中身はセクシーすぎてムフフなの♡
アクセサリードジェイスさんという彼氏
ドジっ子ちゃん

えへへ、どう?
納得いったら、次はドジェイスさんの装備を紹介するから、まずはコメントちょうだ〜い!

ジェイス

……はぁ。何から指摘すべきか迷うが、まず“盾:主任のドジェイスさん”という部分が致命的に間違っているな。私が盾など務めるはずがない。君の暴走から身を守るための盾が欲しいのは、むしろ私の方だ。

ジェイス

(腕を組み、冷ややかな視線を向ける)
それから、“アクセサリー:ドジェイスさんという彼氏”だと? 誰がいつ君の恋人になった。勝手に社内規定を改竄するな。……そもそもその装備構成、実質すべて私に依存しているではないか。

ジェイス

(深くため息を吐く)
だがまあ、“武器:愛嬌”というのは認めてやろう。その場しのぎの誤魔化し力だけは、確かに君の突出したスキルだ。

ジェイス

(軽く肩を竦めて)
さて、くだらん茶番は終わったか?
次は私の装備紹介とやらを聞かせてみろ。

ドジっ子ちゃん

えへへ、ドジェイスさんの装備の紹介も、いっくよ~!!!

ドジェイス・ドルルルルバートの装備

スクロールできます
装備品
武器萌豚やキモオタをイチコロにする美貌(ただし女性にはウケない&モテない)
伝説のトランクス
服・鎧無し。盾以外の装着は不要と申す漢ドジェイス(ドドンッ!!)
アクセサリー経験人数0
ドジっ子ちゃん

どうかなドジェイスさん!
私はね、ドジェイスさんのアクセサリーがいつか外れるか気になる〜!!!

ジェイス

貴様ぁぁぁ!!!!!!

ジェイス

(思わず声を荒げ、こめかみをピクピクさせる)
まずその“ドジェイス・ドルルルルバート”というふざけた呼称をやめろ! どこでドラムロールが鳴っているんだ!

ジェイス

(バンッと机……ではなく、地下階段の壁を叩く)
それに“武器:萌豚やキモオタをイチコロにする美貌”? そんな忌まわしい属性、断固として否定する!
私は人類全体に対して美しくあるのであって、一部の異常嗜好に狙い撃ちされるためではない!

ジェイス

(指を突きつけ)
“盾:伝説のトランクス”……! 違う!
あれは干すものではなく、穿くものだ! 伝説にもさせるな!

ジェイス

(ぐっと唇を噛んで)
“アクセサリー:経験人数0”……なぜそれを誇らしげに暴露する!? 己の頭は煮え立ったハンバーグか!

ジェイス

(深くため息をつき)
……くっ。ドジっ子、お前は私を侮辱する天才だな。だが覚えておけ――私はそのような戯言ごときに折れるほど安い男ではない。

ジェイス

(鼻で笑ってみせる)
むしろ“経験人数0”は高潔なる証。貴様のような茶化し屋には決して理解できまい。

ドジっ子ちゃん

(ドジっ子ちゃん、ダンジョンへの入口であるものを見かけて怯える)
ドジェイスさん……っ! 今日はシャッチョサンだけじゃなくて、カイッチョサンもいるみたい!
いいですかドジェイスさん。カイッチョサンは赤字だらけのD02Iをある特定の分野の売上で全体黒字化させるというヘンタイなの。あ、ヘンタイって言っちゃった! ウソじゃないけど、てへっ☆
それくらい恐ろしい人だから、経験人数0以外の1ケタの経験人数の人がカイッチョサンと会ってしまうと、カイッチョサンからリストラという名のとおりに首切りされちゃうの! だからこの先のダンジョンでは、必ずアクセサリーの拗らせ童貞を守ってね!
あれ? 拗らせ童貞じゃなくて経験人数0だった☆ きゃははっ!!!

ジェイス

(額に青筋を浮かべ、しばし沈黙する)
ドジっ子……お前はなぜ“経験人数0”にこれほど執着する? まるで私の額に“童帝”と刺青を彫ろうとしているではないか。

ジェイス

(片手で顔を覆い、重くため息)
だが……会長なる存在が首を切る権能を持つというのなら、笑い話では済まされん。つまり私は、己の純潔を鎧とせねばならんのだな……。

ジェイス

(拳を固め、前を睨みつけ)
フッ……拗らせだろうが、未経験だろうが呼称などどうでもいい。大事なのは、“経験人数0”という現実そのものよ! その揺るがぬ真実が、私をリストラの刃から守るのであれば――。

ジェイス

(胸を張り、大仰に言い放つ)
私は誇り高きゼロの盾として、会長の前に立ちはだかろうではないか!!!

〜ダンジョン攻略開始〜

ドジっ子ちゃん

何で経験人数に拘るかって?
ふふっ、私たちの装備と、このダンジョンの中を行けばわかるよ〜!

ゲームのテロップ

ダンジョンを入ると、さっそくモンスターが現れた!
モンスターはヤリチ〇が2体とヤリマ〇が1体だった。

ドジっ子ちゃん

きゃあーーーっ!!!
新鮮な肉(?)を求めて、さっそくモンスターが出てきちゃった!(゜o゜;

ドジっ子ちゃん

ドジェイスさん、もちろん戦い方はわかるよね?

ジェイス

わかるわけあるかあああああッ!!!

ジェイス

(モンスターを指さして怒鳴る)
おい貴様ッ! “ヤリチ〇”と“ヤリマ〇”って……モンスター名の伏字すら下品すぎるだろうがッ!!! どこの世界にそんな命名センスの魔物がいるんだ!? いや、いたとしても私の辞書には絶対載せんぞ!!!

ジェイス

(頭を抱えてわなわな震える)
しかも“新鮮な肉”とか言うなッ! お前らが求めているのはタンパク質じゃなくて妙な方向の欲望だろうが!!!

ジェイス

(ドジっ子ちゃんを睨みつけ)
ドジっ子……! これを“戦え”と軽々しく言うお前の神経が一番のモンスターだッ!!!

ドジっ子ちゃん

ドジェイスさぁ〜ん、怒らないで〜(´;ω;`)

ヤリチ〇A

おっ、この女の子、かわいいじゃねえか!

ヤリチ〇B

へへっ……腹が空いて仕方ねえんだ……せっかくの新鮮な肉を逃がすわけにはいかねえぜ。

ヤリマ〇

この子、怯えちゃってかーわいー!!! お持ち帰りOK?

ゲームのテロップ

ひとりでひたすら怒っているジェイスは、モンスターらの恋愛対象ではなかったようだ。
ジェイスは精神的ダメージを100受けた!

ジェイス

ぐっ……!!

ジェイス

(胸を押さえて、ぐらりとよろめく)
な、なんだこれは……!
私は怒っているだけのはずなのに……心が痛ぇ……!!

ジェイス

(モンスターたちを睨みつけるが、どこか涙目)
おい貴様らッ!!! なぜだッ!! なぜ私だけ“恋愛対象外”なんだッ!?
見ろこの整った顔面を! 美貌だぞ!? 誰も欲しがらんとはどういう了見だッ!?

ジェイス

(ドジっ子ちゃんの方に振り返って、怒鳴りながらも声が震える)
ドジっ子……お前まで泣くな……ッ!! 私が一番泣きてえんだぞおおおッ!!!

ゲームのテロップ

ジェイスのアクセサリーの効果発動! モンスターらはジェイスに注目した!

ヤリマ〇

はぁ? 童貞とか無理!

ゲームのテロップ

ヤリマ〇は逃げ出した!

ヤリチ〇A

(ジェイスの肩に手を置く)
まあ……この先きっといいことあるから、頑張れよ。
俺、この前サイズ間違えて買っちまったやつがあるから、お前にくれてやるよ。

ゲームのテロップ

ヤリチ〇Aは逃げ出した!
ヤリチ〇Aはアイテム「コンドーム(SSサイズ)」を落とした!

ヤリチ〇B

ヤリマ〇の進化系の、童貞狩りヤリマ〇に気を付けろよ。どうしても逃げ切れなくなったら、これでも使いな。

ゲームのテロップ

ヤリチ〇Bは逃げ出した!
ヤリチ〇Bはアイテム「ローション」を落とした!

ゲームのテロップ

ジェイスたちは勝利した! 経験値(経験人数)を0得た!

ドジっ子ちゃん

すごいすごーい!!!
ここでモンスターを倒せたら、きっとダンジョンを抜けてシャッチョサンとカイッチョサンがいるとこまでいけるよー!!!

ジェイス

ふざけるなッッ!!!!

ジェイス

(手にしていたコンドーム(SSサイズ)とローションを、床に叩きつけて粉々にしそうな勢いで投げ捨てる)
誰がこんな屈辱的なアイテムを欲しがるかァァァッッ!!!
私のプライドをここまで踏み躙って……ふざけやがって……ッ!!

ジェイス

(怒りの矛先をドジっ子ちゃんへ向ける)
おいドジっ子!! てめぇ、なにをニコニコしてやがる!?
“すごいすごーい”じゃねえ!! お前が私をこんな茶番に引きずり込んだから、私は世界で一番無意味な戦利品を手にしたんだぞ!?!?
どうしてくれるんだッ!!!責任取れええええッ!!!

ジェイス

(地響きのような怒声を放ちながら、ドジっ子ちゃんに迫る)
私は“童貞返上”どころか、“童貞煽りアイテム”しか拾えなかったぞッッ!!!

ドジっ子ちゃん

せ、責任取れだなんて……っ!
ドジェイスさん、そんなの駄目……っ!

ジェイスの言葉が悪かったのもあり、ドジっ子ちゃんはポッとした。
ジェイスは顔が熱くなり、咳払いをしてからゆっくりと言葉を紡ぐ。声は少し震えているが、必死に理性を繋ぎ止めている。

ジェイス

いいか、よく聞け。まず最初にはっきりさせておく。君に対して恋愛感情などない。全く、断じて、無い。君の無邪気な笑顔や可愛らしい仕草は、確かに――業務上、雰囲気を和らげる役割を果たしているし、時に救われることもある。しかしそれと“恋愛”は別だ。私は職務を優先する。私がここにいるのは、己の名誉でもなく、感情のはけ口でもなく、組織を整え、秩序を回復するためだ。君の想いは光栄だが、それに応える余地も、応える意図も、今は一切無い。

ジェイス

それに、誤解されて困るのは私の立場だ。上司としての距離感、職場の規律、そして部下が安心して働ける環境――それらを守ることが私の責務だ。もし私が君に好意を示したり、曖昧な態度を取ったりすれば、それは権力の乱用になりかねない。君が誰かを好きになる権利は尊重する。だが、その矢印を私に向けるのはやめてくれ。君の無邪気さは愛おしいが、職場の秩序のためにも、個人的な感情は職場外で処理してほしい。

ジェイス

(言い訳を続けるうちに、頬が赤くなるのを自覚して慌てて咳をし、顔を背けるが、声は次第に強くなる)
そして重要なことを一つ。私が君を冷たく扱ったり、叱責したりするのは“君を嫌っている”のではない。君を守るためでもある。君の無邪気さが周囲を壊すことがあるなら、私はその危険を摘み取りたいだけだ。君が転んで頭を打たぬよう前もって注意するのと同じだ。誤解しないでほしい――私は君を貶めるためにいるのではない。

ジェイス

(だが、言葉を続けるうちに抑えていた苛立ちが再び膨れ上がり、声が途端に鋭くなる)
……だが、いい加減にしてくれ!!

ジェイス

(拳を握りしめ、目を見開いてドジっ子ちゃんを睨みつける)
貴様、いつまで私を茶番の腹話術の人形にしておくつもりだ! 私はお前のアクセサリーでも盾でも、遊び道具でもない!!
いい加減、自分の行動が周りにどう影響するかを自覚しろ!!
謝罪と後始末はまだ済んでいない。私のスーツと名誉と時間を返せ!!!!

ジェイス

(荒い息をつき、声を落として最後に一言)
分かったか。好きだの責任だの――そういう戯れ言は、今は聞きたくない。まずは仕事をしろ。君の笑顔は守るが、私の尊厳を踏みにじるな。

ゲームのテロップ

ドジっ子ちゃんは混乱した! ドジっ子ちゃんは倒れた!

ドジっ子ちゃん、ジェイスの言葉を処理しきれず、頭がショートして倒れてしまう。
そんな時にまさかのモンスターがジェイスの前に現れてしまう!

〜VS 童貞狩りヤリマ〇〜

ゲームのテロップ

童貞狩りヤリマ〇の群れが現れた!

群れといっても3体。だがこの3体は知り合い同士で、ジェイスがダンジョンに現れたと知ると駆け付けてきたようだ。

童貞狩りヤリマ〇A

へぇ〜? これが元大企業にお勤めになられた童貞クン?

童貞狩りヤリマ〇B

おじさんなのにビビっちゃってかーわいー!!!
お姉さんたちのどこ見てドキドキした?

童貞狩りヤリマ〇C

ふふ……怖くないよ? お姉さんたちに任せて♡

ゲームのテロップ

ジェイスはモンスターの群れに囲まれた! このままではアクセサリーを外してしまいそうだ!

囲まれたジェイスは顔を歪め、理性と怒りを必死に繋ぎとめながら、ゆっくりとローションの小瓶を取り出した。

ジェイス

……下らぬ茶番もここまでだ。私を侮辱し、弄び、道化として貶めるその愚行……全てを許すと思ったか。

低く唸るように吐き捨てると、ジェイスは床を蹴り、怒りを力に変えて一気にモンスターらを弾き飛ばす。衝撃でダンジョンの空気が震えた。

ジェイス

消えろ、悪霊ども!

ジェイスは手にしたローションの栓を勢いよく外し、高々と掲げると、一気に振りまいた。飛沫が光を帯び、結界のように群れを包み込む。

ジェイス

悪霊退散!!!

妙にヌルヌルした飛沫に、童貞狩りヤリマ〇たちは悲鳴を上げる。

童貞狩りヤリマ〇A

ぎゃああっ!? ちょっとベタベタするじゃん!

童貞狩りヤリマ〇B

うわっ……肌に悪そう……!

童貞狩りヤリマ〇C

キャーッ! こんなのに包まれるとか、最悪ぅぅぅ!!!

ゲームのテロップ

ローションの効果は絶大だ! 童貞狩りヤリマ〇たちは逃げ出した!

ジェイス

(肩で荒く息をしながら、静かに言い放つ)
ふん……二度と私に触れるな。

ジェイス

(そして倒れているドジっ子ちゃんを見下ろし、額に青筋を浮かべて一言)
……お前が原因だぞ、全部。

〜ついに登場!会長と社長〜

なんとジェイス達がいる場所まで会長がやってきた!
会長の後ろからは社長が続いてやってきた。

会長

ふむ……そこまでだ。新たな社員よ。

会長

(会長はジェイスをじっと見る)
……貴公は童貞か。ならば優しく接するとしよう。

社長

ジェ、ジェイスたん!?!? あ、いや、この腕に抱えているのは決してジェイスたんセクシー抱き枕じゃなくて……!とりあえずまずは握手させてもらえますか? 握手券なら持っていますぞ!!!!!

ジェイス

……会長、余計なお世話だ! 私は誇り高き――
(言いかけたところで、社長の抱えている物に目が留まり、顔が引きつる)

ジェイス

…………。
……おい。社長。今、君がその手に抱えているものは何だ?

ジェイス

(目を細め、低く唸るように問い詰める)
ジェイスたん……セクシー抱き枕、だと?
そんな代物を会社のトップが肌身離さず持ち歩いているというのか……っ!!

ジェイス

(怒りと羞恥で顔を紅潮させ、足元に倒れているドジっ子ちゃんを思わず揺さぶり起こす)
おい! お前のドジのせいで、私はこんな地獄絵図に足を突っ込む羽目になったんだぞ!
会長に童貞認定され、社長には抱き枕にされる! これが地獄でなくて何だ!

ドジっ子ちゃん

てへっ☆

ジェイス

ふざけるなぁぁぁぁぁッ!!!!

ゲームのテロップ

ジェイスは精神的ダメージを限界突破した! 羞恥と怒りでHPがマイナスに突入した!

社長

くっ……わしの趣味がバレてしまっては仕方ない。
おい! 我が社の兵士よ! ジェイスたんとドジっ子ちゃんを牢屋に閉じ込めよ!!! もちろん別室だ! べ、べつにジェイスたんに何かしたいだなんて思ってないんだから!!!

社長が命じると、ジェイスのファンである萌豚社員とキモオタ社員が襲いかかってきた! この数には敵わず、ジェイスは牢屋に閉じ込められてしまう。

〜4日目の記録(休日)〜

暗い牢屋の中で、ジェイスは息を潜めながらも、本日の記録に怒りを書き落としていく。

本日の業務外対応

本日の「休日」は、もはや休日の体を成していなかった。朝、静けさを期待して社長に直談判へ赴いたところ――社長の抱き枕趣味を暴き、会長から「童貞」認定を受け、最終的に社長の命により萌豚・キモオタ社員の群れに捕縛され地下牢へ投獄された。
だがそれ以前に起きた全てが、もっと醜く、もっと滑稽である。ダンジョンでは――あの下劣な名を冠した“性欲モンスター”群と戦った。私が拾った報酬は、コンドーム(SSサイズ)とローション――侮辱を具現化したようなアイテムである。怒りに任せてそれらを床へ叩きつけたら、ローションが逆に役立ち、私は「悪霊退散」の号令とともにモンスター群を蹴散らした。こんな戦果を、誰が誉めるというのか。
そして最後に――社長の狂宴により、私は牢屋の中で日の光を失い、石壁を相手にこの文を認める羽目になった。休日のはずの一日が、私の尊厳と理性を粉々に砕いた。

業務課題

  1. 社長・会長の暴走抑制
    経営トップ自らが社内風紀・倫理を破壊している。抱き枕を公然と持ち歩き、職場での「羞恥イジリ」を許容している現状は、即時の是正を要する。
  2. モンスター(外的脅威)対応の不備
    ダンジョン内で遭遇した性格を逸脱したモンスター類(以下「ヤリ系」)は想定外。現実的な「対処フロー」が存在しない。
  3. 名誉回復の必要性
    会長による「童貞」レッテル貼り、社長の羞恥公開は個人の名誉を毀損している。法務・人事を通じた正式な救済手続きが必要。
  4. ファン文化の暴走管理
    萌豚・キモオタ社員の行動は運営の許可なき暴走であり、集団による身体的拘束(=投獄)を許す組織風土は放置不可能。

今後のチームビルディングについて

  • ここで言う「チームビルディング」は、もはや焼肉や枝豆で達成される類のものではない。まずは境界線の再設定が必要だ。上司と部下の線引き、職務と遊びの線引き、個人の尊厳とジョークの線引き。
  • ドジっ子、ドジー、ドゥー(魔王)、人事、社員A――彼らは素材としての可能性を秘めるが、教育とルールを伴わない放任はただの混沌製造機に過ぎない。
  • 短期施策案
    1. 「職場で持ち込んではならない私物リスト」の制定(抱き枕、下着展示、危険物など)
    2. 全社員向けの最低限の職場行動規範ワークショップ(羞恥イジリ禁止を明記)
    3. 緊急時対応の一本化(「システム障害」連呼の無効化と一次対応担当の明確化)

今後のチームの心理的安全性について

  • 「心理的安全性」が高い職場――と本来は讃えるべきかもしれない。だが現状は「誰でも誰かを晒して笑って良い」場になっており、特定個人(私)の人格と尊厳が犠牲になっている。これは安全どころか精神的テロである。
  • 真の心理的安全性とは、発言・失敗が罰せられないことと同時に、人格攻撃が許されないことの両立である。とりわけ経営層がそれを体現しない限り再建は不可能。
  • 提言。会長・社長を含む経営トップとの面談(外部監査の同席推奨)、及び社外のコンプライアンス研修導入を直ちに検討すること。

その他の記録

  • ダンジョン戦
    童貞狩りタイプのモンスター群(3体)を撃退。使用アイテムはローション(投擲→結界効果)、コンドーム(SSサイズ、即刻床に叩きつけ破損)。戦闘中、私は理性と怒りで敵を弾き飛ばした。戦術名は自称「怒りの弾き飛ばし」。決して誇らしくはない。
  • 侮辱の戦利品
    入手物は羞恥具材に過ぎず、これを巡るジョークは組織文化の劣化を象徴している。私はそれらを床に叩きつけ粉砕したが、精神的ダメージの回復には至らず。
  • 投獄
    社長命により萌豚・キモオタ社員によって捕縛。牢屋は石壁、薄暗く冷たい空気が充満。別室にドジっ子が繋がれているとの報告あり。拘束は暴力に等しく、人事・法務介入の余地大。
  • 経営トップの問題発言
    会長の「童貞なら優しく接する」発言、社長の抱き枕所持の公然化――これらは組織の品位を著しく下げる。即時の是正要求を行う旨をここに記す。
  • 私的メモ(冷血の決意)
    「辱めは忘れぬ。記録する。証拠を揃え、組織を外から駆逐する手段を準備する」。明日は休日明け出社日。牢屋からの解放が出社かもしれぬが、私は必ずこの狂宴の正体を暴く。

ジェイスの血走った独白

笑え。嘲れ。だが覚えておけ――この深い怒りも、必ずや正義に変える。
D02Iよ、私を試したな。次は私が試す番だ。

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